<   2010年 04月 ( 1 )   > この月の画像一覧

名張毒ぶどう酒事件~検察官証拠の開示

「名張毒ぶどう酒事件~検察官証拠の開示」

少し前ですが、名張毒ぶどう酒事件の再審請求について、最高裁判所が名古屋高裁へ審理を差し戻す決定をしました(2010年4月10日)。

この決定では、犯人だとされている奥西氏が犯行に使ったと自白した毒物=ニッカリンTが、本当に犯行に使われていたのかを問題としたようです。

つまり、ニッカリンTに含まれている成分が、犯行で毒物が混入されたとされるブドウ酒の鑑定で検出されていない
 ↓
そもそもニッカリンTが犯行に使われたブドウ酒に含まれていなかったのか、鑑定の方法に問題があって検出できなかったのか、
この点の判断をやり直すために差し戻す、とのこと。

事件発生から49年、犯人とされた奥西氏はすでに84歳。
一刻も早い解決が望まれるところです。


ところで、名張毒ぶどう酒事件をはじめ、裁判では検察官が持っている手持ち証拠が全て提出されることはありません。

検察官にとって都合の悪い証拠、つまり被告人を無罪に導くような証拠は提出(開示)されないのです。


このため、被告人を無罪にするような証拠があっても、それが検察官が持っていて、裁判に出さなければ、有罪になる、のです。


過去にも、死刑判決から再審無罪となった松島事件や徳島ラジオ商事件など、検察官が持っていた被告人に有利な証拠が裁判に出されなかったために、冤罪となった事件は少なくありません。


本当に証拠を全てきちんと吟味して、審理を尽くした結果ならまだしも、そんなので冤罪になってしまうのは…、ちょっとどうかと思います。


この名張毒ぶどう酒事件でも、弁護団側からの再三に渡る検察側証拠の全面的開示を求めているそうですが、いまだ実現していないとか。

同じ過ちを繰り返さないためにも、少なくとも再審請求が出た段階では、検察側も手持ち証拠を全て提出(開示)してもいいんじゃないでしょうか。


★名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこちらから★
[PR]
by lawyer-nishikawa | 2010-04-11 15:49 | 法律のこと

弁護士ニシカワケンイチの日々~現在休止中


by lawyer-nishikawa

プロフィールを見る
画像一覧

カテゴリ

全体
法律のこと
日々のこと
社会のこと
環境のこと
刑事事件のこと
病院のこと
経営のこと
税務のこと
趣味のこと

フォロー中のブログ

名古屋の人材育成コンサル...
和菓子屋の愉び
トンボにみせられた少年の日記

検索

以前の記事

2011年 02月
2011年 01月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月

メモ帳

ライフログ

最新のトラックバック

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧