債権回収~取引先が倒産の危機にある場合

「債権回収~取引先が倒産の危機にある場合」

たとえば、X社がY社に対して、商品Aを納品しました。支払いは2カ月先と取り決めたとします。
ところが、納品後間もなくして、Y社が倒産しそうだとのうわさがながれてきました。
Y社の社長も行方不明になっているようです。

X社としては、納品した代金を回収できない可能性が出てきました。

どんな手を打つべきでしょうか。

とても基本的なところですが、あらためて考えてみます。

まず、納品した商品AがZ社のもとにある場合、商品の返品を受けることは損失防止方法として効果的です。
ただ、無理やりに持ち去ると窃盗罪や不法行為として損害賠償の対象になってしまいます。
これは、刑法が占有自体を保護しようとしているからです。
なので「赤伝票」(返品伝票)を発行してもらって返品を受けるなど、返品について相手方の同意を得るようにする必要があります。
このケースのように、社長が行方不明の場合には、現場の責任者など一定の権限を有する地位にある従業員の同意を得ておき、社長が見つかった段階で事後的に社長の同意も得ておくとよいかと思います。

また、契約書で商品の所有権移転時期を代金支払い時まで留保しておけば、この自己の所有権に基づいて商品を引き上げることができます(事前に必要な策ですが…)。
但し、この場合でも相手方の同意が必要です。

さらに、納品した商品がZ社にあるので、動産先取特権という担保権に基づいて競売・換価手続をとって、その換価された中から、代金相当額を回収するという方法もあります。

債権回収、これほど典型的なケースでもいろいろな方法があります。

やはり時間とアイデアで勝負の世界ですね。 


★名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこちらから★
[PR]
by lawyer-nishikawa | 2010-05-31 23:20 | 法律のこと

弁護士ニシカワケンイチの日々~現在休止中


by lawyer-nishikawa

プロフィールを見る
画像一覧

カテゴリ

全体
法律のこと
日々のこと
社会のこと
環境のこと
刑事事件のこと
病院のこと
経営のこと
税務のこと
趣味のこと

フォロー中のブログ

名古屋の人材育成コンサル...
和菓子屋の愉び
トンボにみせられた少年の日記

検索

以前の記事

2011年 02月
2011年 01月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月

メモ帳

ライフログ

最新のトラックバック

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧